浦添城跡とは

浦添城跡

“琉球王国発祥の地” の歴史と魅力

「浦添城址霊園石材」は、浦添城跡・通称「浦添グスク」に囲まれた、歴史高い立地にあります。
皆さんは「沖縄・琉球の歴史」と聞くと、何を思い浮かべますか?
有名な首里城や、三山を統一した国王・尚巴志(しょうはし)を連想する方がほとんどなのでは、と思います。
実はここ「浦添」が、琉球王国の礎を築いたとされる歴史ある地域で、首里王朝以前の王城があったことはご存じでしょうか。“琉球王国の発祥の地”と言われる浦添グスクの歴史と魅力をご紹介していきます。

首里城ができるもっと前。沖縄の城の先駆け「浦添グスク」

シーサー

…時は12世紀(日本本土だと鎌倉時代)。
ここ沖縄は、1429年~約450年続いた「琉球王朝時代」のさらに前の「三山(さんざん)時代」と呼ばれる、沖縄本島が北部・中部・南部の3つのエリアごとに統治されている時代にありました。
「浦添グスク」は、1429年に尚巴志王により3つのエリアが統治され、王宮が首里城に移される以前の、琉球国・中山(ちゅうざん)の歴史の舞台となった城跡と言われています。
舜天(しゅんてん)王統/1187年~、英祖(えいそ)王統/1260年~、察度(さっと)王統/1350年~という、3つの王朝の居城として、13世紀~15世紀の200年以上に渡り琉球の歴史を担った大変重要な場所です。
英祖王の時代に築城された浦添グスク。察度王の時代には、中国をはじめアジア諸国と海外交易を行い、琉球王国の基礎を築いたとされています。

初代琉球国の象徴・「浦添グスク」の全貌

「浦添城跡(うらそえじょうあと)」は、初期琉球王国の歴史・文化を理解する上で重要なグスク(城)であるとして、国の史跡に指定されています。
13世紀に築かれた浦添グスクは、14世紀には高麗系瓦ぶきの正殿を中心に、石積みの城壁で囲まれた大規模なお城となりました。
その周辺には、王陵(おうりょう)や寺院、巨大な池、屋敷、集落などがあり、後の王都・首里の原型が既に出来上がっていたと言われています。
王宮が首里に移った後、尚真(しょうしん)王の長男・尚維衝(しょういこう)が浦添グスクに移住しました(=浦添家)。
その後、1609年の薩摩藩による琉球侵攻により、浦添グスクは焼き討ちにあいました。1945年の沖縄戦や、戦後の採石でほとんどの城壁は失われてしまいましたが、令和元年度の発掘調査で土に埋もれていた城壁を新たに発見するなど、現在も調査と復元工事が進められています。

浦添ようどれ 入口

中国文化が色濃く残る「浦添ようどれ(王家の墓)」

「浦添ようどれ」とは、12世紀頃(鎌倉時代)、琉球国が北山・中山・南山の3つに分かれて統治されていた「三山(さんざん)時代」の中山(ちゅうざん)王のお墓のことです。
13世紀頃に英祖(えいそ)王によって造られた墓と言われており、1620年に、浦添出身の尚寧(しょうねい)王によって改修され、尚寧王自身もここに葬られました。
「ようどれ」とは、琉球の言葉で「夕凪(ゆうなぎ)」を意味しており、静かで穏やかなイメージからお墓の名称に用いられています。
「英祖王陵」と言われている西室(せいしつ)と、「尚寧王陵」の東室(とうしつ)の二つの墓室(ぼしつ)があります。

「ようどれ」とは

浦添ようどれ 石逗子
浦添ようどれ 内部

「ようどれ」とは、琉球の言葉で「夕凪(ゆうなぎ)」を意味しており、静かで穏やかなイメージからお墓の名称に用いられています。
「英祖王陵」と言われている西室(せいしつ)と、「尚寧王陵」の東室(とうしつ)の二つの墓室(ぼしつ)があります。
西室(英祖王陵)の石逗子には、仏像やお花、獅子などが浮彫りされています。
台座には中国・泉州の石堀様式と似た浮彫があり、沖縄に現存する最古の仏像彫刻でもあります。

プチコラム

浦添グスクの歴史が後に解明されたきっかけは、「沖縄学の父」と呼ばれた民俗学者・言語学者の伊波普猷(いはふゆう)/1876~1947。代表的な論文「浦添考」とその後の研究により、浦添グスクが首里以前の琉球国・中山の王城だったと考えられるようになりました。

経歴

1876年(明治9年) 琉球藩那覇西村(那覇市西)で誕生
1903年(明治36年) 東京帝国大学で言語学を専攻
1921年 沖縄県立図書館 館長に就任
1947年 71歳没
沖縄学の父として有名
首里王府によって編纂された歌集「おもろさうし」の研究に多大な貢献

伊波普猷
那覇市歴史博物館 提供

浦添城跡石材にお気軽にお越しください

「浦添城跡石材」は浦添城跡に隣接し、“歴史的に由緒ある高台”という最高のロケーションに位置します。
近年では、前田高地の激戦を描いた映画「ハクソーリッジ」や、ゆいレールの延伸により沖縄県内でも注目のエリアです。
ゆいレール「浦添前田駅」から車で約5分とアクセスも便利です。見学のご希望も承っております。(*要電話予約 0120-513-512)
浦添グスクの観光にお立ち寄りの際も、ぜひお越しください。